JRで終電時刻繰り上げに⁉ 何時まで電車は走っている?
JR東日本は、2021年春に行われるダイヤ改正で山手線や埼京線などで最終電車の時間を繰り上げると発表しました。
繰り上げられるのは、都心を出発して郊外に向かう電車で、17路線が対象となっています。
飲食店に勤務していたり、接待で帰りが遅くなったりで終電を利用している社会人の方も多いと思います。
そのような人にとって、終電繰り上げはなかなか痛いニュースですよね。
このダイヤ改正で、あなたの暮らしにどのような影響が出てくるのでしょうか。
今回は、ダイヤ改正によってどのような変化が予想されるのかについてまとめてみました。
どのくらいの人が改正で影響を受けるのか
今回のように多数の路線で終電時刻を一律に繰り上げるのは、国鉄からJRとして民営化されてから初めてのことです。
今回のダイヤ改正で、自分の仕事のやり方を変えざるを得ないという方もいるかと思います。
果たして、どのくらいの人数に影響が出てくるのでしょうか。
この点について、JR東日本は「コロナウイルス感染拡大前と比べて、0時台の電車を利用している乗客が66%減少した」としています。
試算では、この改正による影響を受けるのは平日で約2万人と言われています。
また、在来線のみならず新幹線の乗り継ぎにも影響が出てくるとの指摘もあります。
ただ、JR側も乗客への悪影響は最小限に抑えようと動いています。
たとえば、繰り上げたことで電車内で乗客同士が過密状態になってしまう危険性があります。
これを防ぐために、終電前の在来線の本数を増やし感染症拡大を抑える方針です。
やはり今回のダイヤ改正は、コロナウイルスの影響によるものが大きいようですね。
しかし、終息したとしても、需要が回復する見込みはないとして、終電時刻を戻す予定はないとのことです。
終電を繰り上げてサービス向上⁉️ ダイヤ改正の好影響
実は、今回の改正にはそれ以外にも理由があります。
鉄道を安全に運行する為に、乗客の見えないところでは日々メンテナンス作業が行われています。
この保線作業は、基本的に終電時刻を過ぎた深夜帯に行われます。
しかし、この作業は準備作業にどうしても手間がかかってしまいます。
その為、実質的な作業時間は現時点で約2時間程度しか確保できないと言われています。
今回の改正により、十分な作業時間を確保し効率化を図ることができるようになります。
また、作業にあたる技術者の働き方改革を推進していくという狙いもあります。
1日当たりに作業に取り組むことのできる時間が増えると、その分労働日数が少なくて済みます。
ダイヤ改正により、作業員1人あたり1カ月間の休日を1日増やせる計算になります。
ダイヤ改正後は、ホームドアの設置や鉄道設備の更新が随時進められていき、サービス向上につながる見込みです。
何かと不便に思う声も聞こえてきた今回のダイヤ改正でしたが、
作業してくださる技術者の労働環境改善と安全性確保の為にはやむを得ないことでした。
筆者としては終電に乗ることはほとんどないですし、今後のサービスが拡大していくのであればそこまで悪い話ではないかと感じます。
まとめ
今回のダイヤ改正は経済的にも様々な影響が懸念されています。
店舗を運営している方からは、営業時間を見直さなければならないという声も聞こえています。
仕事や人付き合いの為に、終電に乗らざるを得ない方もいらっしゃると思います。
今回のダイヤ改正で、タクシーやホテル利用などの思わぬ出費が出てしまい困るという人もいるかもしれません。
確かに、安くない費用ですので大変ですよね。
しかし、ダイヤ改正は運行の安全性確保という重要な理由で行われるので、致し方ない部分があるかと思います。
また、JR側も今後のサービスを拡充していくとのことですので、今後どのように変わっていくのかも注目ポイントですね。